浪曲師になって、今日でちょうど10年。
本日、平成29年3月5日で、師匠・二代目玉川福太郎に弟子入りをしてから、ちょうど10年が経ちました。
恥ずかしながら、昨晩の独演会から本日の定席の出番を終えて、舞台袖で一息ついたところで、
「あ、3月5日か…」
と思い出した次第で。。。
10年前の3月5日、木馬亭裏の喫茶サニーの一番奥の席(といっても小さなお店ですが笑)で向かい合って、
「新作の浪曲を作ってみたいんです」
と正直に伝え、師匠は
「じゃあ、2、3年は基礎をやって、それから、お前がどんな浪曲をやるのか楽しみだな」
と、笑顔で弟子入りを許してくださった。
それから10年経って。
今日の木馬亭は、私が出演してきた木馬亭定席10年間の中で、一日を通しての「お客様の笑いの量」が、過去一番だったかもしれない。それくらい、大きな笑いが幾たびも起こってました。浪曲7席と講談1席、合わせて8席のうち、3席はとにかくお客様が笑ってくださった。(そうじゃなかったお客様もいるでしょうけど、全体の反応として)
私は、2番目で古典のネタを2、3候補の考えていたのですが、私のあとの出番のぶん福姉さんが、「私、今日ちょっと長くなっちゃうかもなぁ」とおっしゃったので、それじゃあ、私のところでちょっと時間を詰めようと。
古典でもいいんだけど、開口一番の実子さんが終わった時の拍手の感じ、それからお客様のお顔を見て、
「新作でも、行けるかもしれない」
と、短めの古典ではなくて、新作を選択しました。
これまでも定席で、新作は何回もかけてきましたが、「自転車水滸伝」や「銭湯激戦区」がほとんどで、「地べたの二人シリーズ」はさすがに避けていて。というのも、浪曲という”ドラマティックな物語を聴きにきている”、”笑いにきていない”お客様に対して、さすがに申し訳なく。
でも、今日は、もしかしたら行けるんじゃないかと。
マクラを少しふって、銭湯浪曲を一節やって、「地べたの二人 おかず交換」を少し短くして一席。自分でも信じられないくらい、大きな笑いが。
木馬亭の初舞台は、弟子入りして8ヶ月経ったあとだったので、それからざっと経験すると、木馬亭定席に出させてもらってだいたい9年半。一年の舞台数が、毎月2回が12ヶ月として、24回。9年半とすると、228回。
最初のうちは、3回出させてもらうこともたまにあったけど、まあ、230〜240回。その過去の口演の中で、今日の一席は、単純に笑いの量で言えば、一番多かったと思う。
浪曲師になってちょうど10年の日に、
自分の作った新作で、
それも木馬亭定席の中の、ごく普通の日で、
過去いちばん笑っていただけた。
どうでしょうか。師匠。
「お前は男だからな。3年でモノにならなかったらクビだ」
弟子入りして間も無く、私にこうおっしゃいました。
10年経っても、まだぜんぜん、胸を張れるような浪曲はできてませんが、
師匠が大事にされていた「浪曲を楽しんでもらう」ということは、
ほんとにたまたまかもしれませんが、今日はできたかもしれないです。
って、普通にブログを書いているつもりが、師匠に対して語るみたいになっちゃってるな笑。
明日から、11年目。忘れがたい一日をいただき、心より感謝。。。
太福拝
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