音楽鑑賞教室
公開日:
:
最終更新日:2014/01/29
その他・雑記等
ご縁をいただいて、学校の音楽鑑賞教室で「浪曲レクチャー&浪曲一席」をやらせていただいた。
非常に面白かった。
身体に障害を抱えていらっしゃる生徒さんたちとは聞いていたが、
実際どのくらい言葉が、表情が、こちらの表現が伝わるのか、
不安と楽しみをもってのぞんだのだが、大変失礼な言い方なのかもしれないが、
予想以上に、高度の障害をかかえていらっしゃる方々だった。
寝たきりのためか、体がまったく成長しないのだろう、赤ん坊のような大きさのまま、高校2年生になるという女の子もいらした。
それでも職員さんはいう、「普通に語りかけてください」。
言葉を発することもできず、表情にもあらわせないけれど、ちゃんと感じてくださっているという。
職員さんたちは、そのほとんど反応を示せない生徒たちに話すとき、ほとんど頬をすりよせるような、寄り添うようにして、ゆっくりはっきりと語りかけている。
レクチャーに関しては、いろいろな節を、生徒さん一人一人の目の前にいって、順番にやってみせる。
お三味線の、みね子師匠にも、目の前に座ってもらって弾いてもらう。
音は振動であるから、きっと何か伝わったはずだ。
続いての、浪曲一席。
これはつまり、物語である。起承転結がある。
いつも通り、演台の後ろにたって語ったのでは、まるで伝わらないと思った。
音の振動でも、身振り手振りの動きでも、なんでも少しでも伝わればいいと思い、
テーブル掛けは一応セットしたが、その場所を完全に飛び出して、
生徒さんと数十センチの距離まで接近し、立ったり、座ったり、走ったり止まったりと、とにかく動き回り、
ときには、生徒さんを登場人物にみたてて語りかけたり、
自分にとっても未知の状況のなか、とにかく必死で、「伝わるように」「伝わるように」と一席。
生徒さんのなかで一人、自分の力で立つことのできる青年は、私から扇子をとりあげて、楽しそうに舞いを見せてくれた。
(あと、袴の紐もお気に入りだった)
私は必死でわからなかったが、ほとんど寝たきりの女の子が、ときおり目を見開いてくれたり、笑ったりしながら聴いてくれていたのだそうだ。
また、この頃中学生になり、「つまらないと寝たふりをする」という術を体得したという青年も、ずっと起きていてくれたらしい。
思った以上にやれたし、次はもっとやれると感じた。
ご縁に感謝だ。
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